2017/05/23
ブログを読んでいただいている皆様こんにちは。姫路駅徒歩2分、矯正歯科専門医院の姫路はま矯正歯科・院長 濱 友彦です。
今日は医局員時代のことを書かせていただきます。私が入局した矯正科の医局は最初の1年間はひたすら矯正歯科専門医になるための基礎トレーニングの毎日でした。矯正治療はブラケットと呼ばれるボタンのような装置を歯の表面に着けて、ブラケットにワイヤーと呼ばれる針金を通すことにより歯を動かしていきます。そのワイヤーをいかに精密に素早く曲げることができるかが、矯正治療の結果に大きく関わってくるので、ひたすら1年間かけて朝から夜中までワイヤーを曲げる訓練をしていたのです。今思えば大きなバケツ一杯分くらいはワイヤーを曲げていたと思います…
その他にも顎を広げたりする装置(床拡大装置や急速拡大装置)、矯正治療後の後戻り防止装置(リテーナー)、個々の歯を裏側から押し出す装置(リンガルアーチ)などなどの装置を実際に作成し、厳しい指導医からトレーニング合格の判子をいただくスタンプラリーのような実習もやりました(矯正装置についての詳しい説明については、またブログで書かせていただきたいと思います)。毎週新たな課題が課せられるため、平日だけではこなせないので土日も大学に行き人気のない医局でワイヤーと格闘していました。
また矯正歯科のトレーニングとしては一般的な「タイポドンント」と言われる、ワックスの歯茎に金属の歯を埋めて実際に曲げたワイヤーを装着することにより、歯の動きをシュミレーションするトレーニングを数ヶ月やりました。この「タイポドント」のトレーニングは今でも役に立っています、矯正治療に必要な矯正力を予測する能力を養うことができたからです。このようなトレーニグをじっくりと1年間かけてこなしていくことで矯正歯科医としての基礎ができていったのです。
その後に基礎知識や技術をもとに実際に患者さんを治療していきました。矯正歯科治療とは非常に専門性の高い分野です、治療を行う医師は専門的なトレーニングを受けることで初めて質の高い治療をすることができると徹底的に医局員時代には教えられました。この知識を多くの患者さんに還元していきたいと思っております。
それではまた次回のブログで。
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